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センシンロボティクス、ドローン点検の新プラン提供開始

ドローン(無人航空機)制御ソフトなどを開発するセンシンロボティクス(東京都渋谷区、北村卓也社長)は2021年8月17日、ドローンを用いた太陽光パネル点検サービスの新プランの提供を始めると発表した。画像解析ソフトのみの月額制にすることで価格を抑えた。発電事業者やO&M(管理・保守)企業などに提案していく方針だ。

同社は18年より太陽光発電所向けにドローンを使った太陽光パネル点検サービスを開始。同サービスでは、可視光カメラと赤外線カメラを搭載したドローンが自動航行しながら太陽光パネルを空撮。撮影した画像をクラウド上の専用ソフトにアップロードするだけでAI(人工知能)解析できるというもので、発見した不具合はパネル割れやホットスポット、クラスタ異常など5種類に分別する。

点検作業の効率化のほか、データの一元管理や経年変化の把握にも役立つ。20年度には2GWの太陽光パネルを点検し、21年度も上半期だけで1.5GWを点検するなど着実に実績を積み重ねてきた。

ただ、これまではドローンの機体提供、操縦の研修や運用支援などを含む一括でのサービス提供が多く、費用対効果などの点から大規模発電所での利用が中心となっていた。そこで、同社ソリューション部企画グループの伊藤寛SOLARCheckプロダクトマネージャーは、「機体の価格が下がったうえ、AI解析も内製化した。知見も蓄積できたので、価格を抑えた新プランを用意した」と話す。

新プランは、画像解析ソフトのみの提供を基本とし、ドローンの機体や自動航行ソフトなども利用者が準備することになる。とはいえ、それらを含め、各種オプションを揃えており、それぞれの利用者が必要なオプションを付加していくことになるようだ。

新プランは定額料金を毎月支払うサブスクリプション形式を採用。年間累計20MWから利用可能で、利用者ごとの個別見積もりとなるが、最も安価な場合は月額10万円以下に抑えられるようだ。

発電事業者のほか、複数の太陽光発電所から業務委託を受けるO&M企業などでも活用できそうだ。伊藤プロダクトマネージャーは、「今後はAIの精度を高めつつ、管理機能なども向上させていきたい」としたうえで、「まずは新プランを拡販していく」と意気込む。

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