7月5日、破産申請したドイツの太陽光発電メーカー、コナジーは7月19日、米国を拠点とする資産運用会社Kawa Capital Managemet社と経営再建に向けた基本合意書に調印した。
　Kawa社はコナジー本社および世界15カ国、44ヶ所の営業ユニットの買収を目指し、アジア・中東市場を管轄するシンガポール子会社はじめ、タイ子会社およびアラブ首長国連邦にある事務所も買収する見込みだ。さらにコナジー本社の持ち株管理会社としての機能、とくに運営、管理、インフラ機能および「Conergy」ブランドも買収項目のなかに入っているという。
　Kawa社および破産管財人であるDr.Undritz氏は現在、買収契約の詳細を規定中で、8月後半にも正式調印を結ぶ予定だという。
　また今回の基本合意によって、コナジーによる日本はじめ、成長性が期待されるアジア市場への参入や拡張計画は継続され、とくに日本への市場参入はコナジー社シンガポールオフィスが管轄して進めていく見通しだ。
　経営再建に向けた道筋が示されるなか、モジュール製造子会社であるConergy SolarModule GmbH & Co.KGおよび、架台製造子会社のMounting Systems GmbHの2社は今回の契約には含まれなかった。この2部門に関して、管財人は個別解決の方法を模索しており、架台子会社はすでに投資家候補と資本出資等について協議中だという。
　一方、フランクフルトにあるモジュール拠点も7月22日より生産を再開させた。
　Conergy Asia & MEおよびタイランド社の代表を務めるアレグザインダー・レンツ氏は「ドイツ国内外でも当社のような状況に陥った企業がこれほど速く、さらに多数の雇用を確保できる包括的な解決策に至ることは稀です。基本合意書はその第一歩であり、市場、当社従業員、とりわけクライアントの皆様に積極的な姿勢を示すことができた」とコメントしている。