【PR企画】話題の系統用蓄電池からFIP転まで
再エネトレンド分析2026夏
協業先選びや第三者評価 事業化の鍵に
いずれにしても注意しなければならないのは、蓄電事業はFITと違い、安定収益が約束されているわけではないということだ。確かに『長期脱炭素電源オークション』で落札できれば、長期に亘る安定収益を得られるが、対象となるのは数十MW級の特別高圧蓄電所だけだ。
しかも新興市場ゆえに制度変更も少なくない。たとえば、需給調整市場取引は蓄電事業における重要な収益源だが、26年9月1日から一次調整力と二次調整力②、複合商品の上限価格が現在のΔkW・30分あたり15円から10円に引き下げられる。3月13日に19.51円から15円になったばかりだが、半年足らずで再改定となった。そもそも当初は上限価格を7.21円に引き下げる方針だったことから、そう遠くない将来にもう一段階の引き下げが行われる可能性もありそうだ。
さらにサイバーセキュリティ対策の強化を目的に『JC-STAR(セキュリティ要件適合評価及びラベリング制度)』の要件化も始まっている。系統連系時にパワーコンディショナやEMS(エネルギー管理システム)などIP(インターネットプロトコル)通信機能を有する機器に対し、JC-STARの基準1の適合ラベルの取得が義務付けられるのだ。高圧以上は27年4月から、低圧は10月から適用される予定だ。
施行期日までに連系協議における契約申込みを終えていれば、JC-STARの取得要件が適用されないようだが、その後の機器の更新・交換時には原則適用される。いくつか例外規定が設けられているが、そうしたリスクも把握したうえで機器を選ぶ時代になった。
ともあれ一大トレンドになりつつある蓄電所だが、商機を掴むには、設備メーカーやSI(システムインテグレータ)、アグリゲータなどの協業先の選定が重要だ。長期の事業期間を踏まえつつ、リスクを適切に評価した事業計画を構築できれば十分な収益性が見込めるからだ。甘い言葉に騙されないためには、中立的な第三者による経済性評価も有効な選択肢になるだろう。




