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ループ、蓄電設備発売 太陽光PCSを利用

新電力会社のループ(東京都台東区、中村創一郎社長)は新しい蓄電設備を2020年10月1日に発売する。既存の太陽光発電用PCS(パワーコンディショナ)をそのまま使え、蓄電容量2.4kWhの蓄電池を6台まで繋げる仕様とした。初年度5000世帯への販売を目指す。

同社は、蓄電池とDCコントローラー、外部インバータを組み合わせた。太陽光パネルと太陽光発電用PCSの間にDCコントローラーを挟み、DCコントローラーに蓄電池を繋ぐことで、既存の太陽光発電用PCSを使って太陽光電力を直流のまま蓄電池に充電できるようにした。

通常時は蓄電池にためた電力を太陽光発電用PCSで交流に変換するが、停電時には蓄電池に直接つなぐ外部インバータで交流に変換する仕組みにした。外部インバータを100V対応で出力2kWの特定負荷タイプと、200V対応で出力3kWの全負荷タイプの2機種用意した。

リン酸鉄リチウムイオン蓄電池を採用し、蓄電池を屋内専用とした。屋外用ほど頑丈なつくりにする必要がなく、44×9×41cmと小型化を実現。同社スマートライフ事業部企画開発課企画チームの坂井亮平主任は、「クローゼットなどのデッドスペースを利用できる」と話す。1台のDCコントローラーで蓄電池6台まで接続でき、稼働後の増設も可能だ。

同社はFITの売電期間を終えた〝卒FIT〟の太陽光発電設備を持つ世帯や新たに太陽光発電設備を導入する世帯に提供する。蓄電池1台、DCコントローラー、特定負荷用の外部インバータ一式で税抜き88万円、蓄電池6台なら338万円で売り出す予定だ。

DCコントローラー。1台で蓄電池6台までつなげる(左)。蓄電池の外観。1台44×9×41cmと小さく、設置場所を選ばない(右)

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