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英弘精機、発電所診断サービス8月無償提供へ

1月発売の最上位モデルの日射計。中央の帯状のものが、6月発売した融雪装置

日射計製造の英弘精機(東京都渋谷区、長谷川壽一社長)は、発電所の健全性を評価する無料サービスを8月に開始予定だ。自社製日射計を購入したユーザーが対象。サービスの提供により日射計の購入を促したい考えだ。

英弘精機が自社のホームページで提供予定のサービスは、1月分の日射量、パワーコンディショナ(PCS)の定格出力などの情報から推定発電量を導き出し、実発電量と比較してシステムに異常が発生していないかを診断する。

環境機器事業部営業部事業開発グループの前島聡部長は「日射量に対して発電量がどの程度かを把握することで、大づかみだが簡単に、太陽光発電所の健全性がわかる」とサービスの利点を説く。

「現在は高圧の発電所向けで、1月単位の判定だけだが、今後は住宅用への提供も検討し、また日ごと、1時間ごとに判定したいという要望にも応えていく」(前島部長)。

英弘精機はサービスの無償提供により、日射計の購入や上位版への買い替えをユーザーに促したい考えだ。

 

最上位日射計用融雪装置発売

英弘精機は6月末、同社がラインナップする日射計の最上位モデル専用のオプション品として、内蔵型融雪装置を発売した。国内外の積雪地、寒冷地の発電所向けに提案していく。

新発売の内蔵型ユニットは、積雪によって正確な日射測定を阻害する雪を取り除くためのシステム。1月発売の最上位日射計の内部に据え、内部のヒーターが熱で日射計そのものを温め、周りに積もった雪を融かす。

従来、積雪地向けのオプション品は装置内部から外部に風を送るファンのみだったが、英弘精機は降雪量の多い地域でもより正確な日射測定ができるよう新製品を開発した。

環境機器事業部長の坂本修取締役は「現在融雪装置は最上位モデル専用のオプションだが、今後は他の日射計への対応も検討している」という。

新製品を搭載可能な1月発売の最上位日射計は、従来品の価格を据え置いたまま応答速度を早めた製品だ。応答速度とは日射計が日射を感知してから表示するまでに要する時間を指し、従来の最上位モデルの応答速度は5秒だったが、新製品では0.5秒へと早めた。

また保証期間も延長した。取り込んだ太陽の光と出力した数値の誤差が、従来2年間±5%以内を保証していたが、新製品では5年に伸ばした。

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