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東京製鐵、営農用太陽光発電のバーチャルPPAで環境価値確保へ

写真左より、ファーボ研究所の髙橋隆造社長、エレクトロルートジャパンの谷桂介社長、東京製鐵の奈良暢明社長

鉄鋼大手の東京製鐵はこのほど、バーチャルPPA(電力売買契約)方式で営農用太陽光発電由来の環境価値を買取ることを発表した。三菱商事子会社のエレクトロルートジャパンおよび農地所有適格法人のファーボ研究所の3社で連携し、再エネ価値の供給体制を築く構えだ。

同社は、電気炉で鉄スクラップを溶解して鋼片を製造する。鉄鉱石や石炭を使う高炉による製造に比べて二酸化炭素の排出量は少ないが、それでも鉄1tの製造に二酸化炭素を0.4t排出するという。そこでエレクトロルートを介して環境価値を買取り、脱炭素化を進める。27年春を目途に計3MW規模の営農用太陽光発電所で実証事業を開始する。 東京製鐵総務部総務課の有賀優氏は、「鉄1tの製造に二酸化炭素を0.4t排出するが、うち0.3tは電気の使用によるものだ」とし、「再エネ価値を確保しつつ農業振興に貢献していく」と語る。

同社は24時間体制で工場を稼動させているが、夜間の電力使用量が多く、昼間の消費が少ないため、バーチャルPPAを採用した。

エレクトロルートジャパンシニアオリジネーターの木村直哉氏は、「大規模な開発を伴わない営農用太陽光発電は環境負荷が小さく、価値の高い電源だ」としたうえで、「再エネの需給調整における当社の知見を最大限活かしていく」と語る。

ファーボ研究所は、営農支援を行い、子会社の日本ファーボを通じて東京製鐵の鋼材を使用した可動式架台の開発や販売を行う。ファーボ研究所の髙橋隆造社長は「農業の省力化を進め、担い手不足の課題解消に繋げたい」と抱負を語る。

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