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イワテック太陽光由来の水素実証開始

再エネ水素実証プラント

EPC(設計・調達・建設)のイワテック(長崎市、岩元孝一郎社長)は2021年6月16日、太陽光電力を活用して水素を製造する実証プラントの運転を開始すると発表した。太陽光発電設備と蓄電設備、水素発生装置の運用法を探り、事業化に繋げる。太陽光発電と水素の複合設備を脱炭素化に取り組む企業に提案していく。

同社は実証試験を長崎市内で実施する。出力49.6kWの太陽光発電設備と蓄電容量64.4kWhの蓄電設備に水素製造能力5N㎥/hの水素発生装置を使う。水素発生装置に水を供給し、太陽光電力で水素発生装置を稼働させて水を電気分解し、発生した水素を圧縮して高圧ガス容器に充填する。太陽光発電設備の変動する発電に応じて蓄電設備の充放電を制御しつつ水素を発生させる仕組みを構築したという。

実証試験に合わせて、同社は太陽光発電の発電量や、水素を圧縮する機械や空気、冷却水を供給する補器類などの負荷の状態を監視し、制御する制御機器を開発した。

同社エネルギーソリューション事業部水素グループの鶴丸将太朗グループ長は、「郊外の太陽光発電の電力を水素としてためられれば、市街地に運び、活用できる。再エネ由来のグリーン水素に競争力を持たせることができる」と語る。

実証試験では、水素を発生させるために必要な電力量を明確にし、再エネ由来水素の単価を割り出すほか、効率的運用と用途に適した装置の選定を行う。

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