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エヌ・ピー・シー、欧企業にパネル解体装置提供へ

パネル解体装置。ガラス分離装置やフレーム分離装置などから構成される

太陽光パネル製造装置を開発するエヌ・ピー・シー(東京都台東区、伊藤雅文社長)は2021年7月8日、パネルの解体装置を欧州の企業に提供すると発表した。早ければ21年内にも出荷する。

同社はフランスの産業廃棄物処理業者Envie 2E Aquitaineに装置を販売する。欧州の安全規格に準じた仕様に一部変更する必要があり、装置の設計を詰めていく。提供台数なども検討し、21年末から22年初めにかけて納品する予定だ。伊藤雅文社長は、「パネル製造装置を欧州へ販売した実績があり、我々は現地の安全規格に対応できる。今回はその点も評価してもらった」と話す。

同社は、太陽光パネルのガラスを割ることなく、ガラスとセルなどの金属部分を分離するホットナイフ分離法を確立、すでに実用化している。ただ、国内では使用済みパネルの排出量が少なく、装置の需要は限定的だ。

一方、00年代初頭からFITが導入された欧州では使用済み太陽光パネルの排出量が増加。フランスではパネルの回収や再資源化に取り組む非営利団体のSorenが再資源化業者を募り、新たに選定された3社のうち1社がEnvieだった。

Envieは05年に設立。電気機器及び医療機器の回収や修理、再販売を手掛け、このほど新たに太陽光パネルの再資源化に着手し、装置を購入した。

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