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カイロス、シンガポールのPPA業者と合弁設立

第三者所有展開

再エネ関連商社のカイロス(東京都中央区、関口剛社長)はこのほど、アジアで太陽光発電設備の第三者所有モデルサービスを手掛けるシンガポールのヘキサゴン・ピークと提携、10月末に合弁会社を設立した。年明けにも日本で法人向け第三者所有モデルサービスの営業を本格化させる方針である。

新たに設立した合弁会社、『ヘキサゴンKR』には、ヘキサゴン・ピークが67%、カイロスが22%、カイロスの関口社長が代表を務める再生電源開発が11%それぞれ出資した。代表には関口氏が就いた。

ヘキサゴンKRはPPA(電力購入契約)事業者として、法人向け第三者所有モデル事業を日本で行う。数百kW程度の太陽光発電設備を設置できる法人顧客を中心に年明けより提案を始める予定だ。2020年に5MWの契約締結を目指す。

ヘキサゴン・ピークはシンガポールを本拠にベトナムやタイ、フィリピン、韓国などアジアで太陽光発電設備の第三者所有モデル事業を展開。同事業のリスク分散を図るなかで日本市場への進出を模索しており、今回の提携に至ったようだ。

カイロスの関口社長は、「我々も自家消費提案の一つとして第三者所有モデルに注目していた。ヘキサゴン・ピークが有するノウハウを活かしたい」と語る。

カイロスは、太陽光発電設備を販売・施工する日本住宅サービス(広島県福山市)とアルシス(栃木県那須塩原市)による共同出資の再エネ関連商社で、19年3月に設立。特に法人向け自家消費提案に力点を置く。今夏に独PCS(パワーコンディショナ)大手、カコの製品を扱い始めたほか、11月にはイタリアのパネルメーカー、ペイマールと代理店契約を交わすなど商材を拡充しており、EMS(エネルギー管理システム)など省エネ商材も扱う。

同社は協業するEPC(設計・調達・建設)企業などとともに自家消費提案を進め、今年度はすでに4件完工したという。関口社長は、「我々は物販だけでなく、技術支援も行う。今後は第三者所有モデルも含め、提案を強めていきたい」と意気込む。

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