長期脱炭素電源オークション、蓄電所1.25GW落札
リチウムイオン蓄電池案件は0.55GWに
長期脱炭素電源オークションの結果が公表され、1.25GWもの蓄電所の開発案件が落札したことが分かった。ただ割安なリチウムイオン蓄電池の開発案件は0.55GWにとどまる。(本誌・川副暁優)
電力広域的運営推進機関は2026年5月13日、容量市場の一部である『長期脱炭素電源オークション』の25年度の約定結果を公表した。それによると、1万856MWに及ぶ応札があり、32件7299MWが落札したことが分かった。
蓄電所案件を含む『脱炭素電源』は28件4261MWで、うち蓄電所案件は19件1251MWだった。過去の長期脱炭素電源オークションで落札した蓄電所案件は23年度が30件1092MW、24年度は27件1370MWだったため、前年度と比べてやや減少したが、例年並みとも言える。
だが、今回はルールが変わり、落札した蓄電所案件19件1251MWのうち、リチウムイオン蓄電池を用いる案件は10件551MWにとどまり、残る9件700MWは『リチウムイオン以外の蓄電池』を用いた。これについては、「リチウムイオン以外の蓄電池とあるが、実際は住友電気工業製のレドックスフロー蓄電池である」(蓄電所開発筋)という証言もある。
仮にもそうならば、建設費はリチウムイオン蓄電池の場合よりも割高になる。そして増加分は電力小売り会社から徴収する容量拠出金で賄うこととなるため、賛否が分かれるところでもあるが、国は経済安全保障の観点から蓄電池を特定重要物資に位置づけた。長期脱炭素電源オークションでも『JC-STAR(セキュリティ要件適合評価及びラベリング制度)』の取得を要件としており、当面はこの方針を変えそうにない。





