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沖電気子会社、産業用オンサイトPPA開始

沖電気工業の子会社であるOKIクロステック(東京都中央区、竹内敏尚社長)は2022年8月18日、法人向けオンサイトPPA(電力売買契約)事業を開始した。設計から保守まで一貫した体制を構築し、5年間で20契約の獲得を目指す。

同社は電力消費者と20年間のPPAを結び、電力使用料を徴収する。顧客の所有する建物に太陽光発電設備を設置し、発電設備の点検などを請け負うほか、エネルギー管理システムも提案し、客先の自家消費を支援していく。

同社はBEMS(ビル内エネルギー管理システム)技術を強みに電気工事や電気通信工事を手掛けてきたほか、30ヵ所の太陽光発電所の開発実績を持つ。

同社SI事業本部ソリューション事業部EMS推進部の鈴木康之担当課長は、「当社のエネルギー管理システムや省エネルギー設備を持つ既存の顧客へ提案することで、発電した再エネ電力の効率的な活用に繋がる」と強みを語る。同社が設置した高圧受電設備などの改修時期に合わせて提案していくという。

まずは、親会社の沖電気工業とPPAを結び、23年にも工場の屋根上約4000㎡に直流出力491kWの太陽光発電設備を設置する。年間の見込み発電量は約46.8万kWhで、約214tの二酸化炭素削減効果を見込む。今後は、沖電気工業グループの施設へ太陽光発電設備を導入していくほか、蓄電池や自己託送を活用して余剰電力を効率的に活用する仕組みも検証していく。

同社は、分散型電源をまとめて一つの発電所と見做すVPP(仮想発電所)の構築を進めており、今回の事業はその一環。参加する電力消費者を増やす狙いがあるようだ。

PPAで太陽光発電設備を設置する本庄工場H1棟

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