Inside News

ロンジ、n型単結晶パネルを発売

バックコンタクト技術を採用

➀54セル相当品は片面発電タイプのみだが、黒色フレームを採用した。②72セル相当品は片面発電タイプと両面発電タイプ、防汚タイプを揃える。写真は片面発電タイプ

太陽光パネル大手の中・ロンジ・グリーンエナジー・テクノロジーは2024年12月31日、バックコンタクト技術を搭載したn型単結晶パネルを発売すると発表した。25年の主力品として屋根上設置用や発電事業用などに幅広く提案し、1月から順次出荷していく。

同社の新製品は、n型単結晶パネルで、太陽電池セルの配線を全て裏面に回し、受光面を拡げるバックコンタクト技術が搭載されている。変換効率や出力が高いほか、裏面配線によって折れ曲がりによる断線リスクやセル端部のマイクロクラックの発生リスクが低い点が特徴のようだ。

同社は、新製品に『タイレイウエハ』と名付けた新型ウエハを採用。抵抗値のバラつきを小さくし、不純物の除去性能を高めるなどして変換効率を上昇させたほか、従来品と比べて膜厚を10㎛厚くすることなどで、機械的強度を16%向上させ、長期信頼性を高めたという。ほかには、リボン配線をフィンガー電極に直接接続する『ゼロバスバー技術』を採用し、耐水性などに優れた部材や構造も取り入れた。

現在主流のトップコン技術を搭載したn型単結晶パネルと比べ、Wあたりの販売単価は多少割高になるようだが、同社日本法人、ロンジソーラーテクノロジーマーケティング部の小林圭吾シニアマネージャーは、「長期信頼性が高く、得られる発電量が大きい。30年のリニア出力保証の値は1年目がマイナス1%、2年目以降がマイナス0.35%と一般のn型単結晶パネルの保証値よりも高く設定した」と説明する。

製品群は、72セル相当品と黒色フレームを採用した54セル相当品で、前者には短辺フレームに防汚仕様を施した防汚タイプと両面発電タイプも揃えた。片面発電タイプの出力と変換効率は、72セル相当品が640W~670W、23.7%~24.8%、54セル相当品が475W~505W、23.3%~24.7%で、同社は25年1月末から順次出荷する予定である。

防汚タイプの72セル相当品では、短辺フレームに表面の埃や汚れを落としやすい仕様を施した

Inside News を読む

一覧を見る