JR東日本グループ 秋田・にかほで初のFIP転+蓄電池併設へ

JR東日本グループがFIP転+蓄電池併設を計画している『にかほ市象潟太陽光発電所』(提供:JED)
東日本旅客鉄道(=JR東)は2026年6月23日、再生可能エネルギー発電子会社のJR東日本エネルギー開発(=JED)が所有する秋田県にかほ市内の太陽光発電所で〝FIP(フィード・イン・プレミアム制度)転+蓄電池併設〟を実施すると発表した。同社初の蓄電池併設案件で、実施後に生まれる環境価値はJR東グループ内で使う予定だ。
同社らがFIP転+蓄電池併設を実施するのは、秋田県にかほ市の直流出力2.5MWの高圧太陽光発電所。FIT売電単価は非公表としたが、18年4月から稼働している。併設蓄電池のEPC(設計・調達・建設)はテス・エンジニアリングが受託した。蓄電容量8146kWhのダイヘン製の蓄電設備を採用し、27年3月に完成させる予定だ。
太陽光発電所を所有するJEDは15年4月設立。東北地方を中心に再エネ発電所の開発や事業運営を手掛け、370MWの風力発電所と156MWの太陽光発電所の開発実績を持つ。これまで主にFITを活用してきたが、JEDの小辻達朗取締役経営戦略部長は、「今後は再エネの有効活用や系統安定化に資するFIP転や蓄電池併設も重要な取り組みとなり得る」とし、既設案件の事業性評価に着手し、今回の太陽光発電所を選定したという。
小辻部長は、「優先給電ルールの変更も控えるなかで、今回の発電所の敷地内には蓄電池を設置できるスペースもあった」としたうえで、「ゆくゆくは系統充電も行う計画だが、まずはFIP転と蓄電池の併設からだ。蓄電池の運用を委託するアグリゲータもこれから選定していく」と話す。
なお、FIP転+蓄電池併設の実施後に生み出される環境価値はJR東グループ内で活用していく予定である。というのも、JR東は50年度にグループ全体のCO2 排出量を実質ゼロにするという目標を掲げ、再エネの利活用を推進しているからだ。
東日本旅客鉄道エネルギー企画部エネルギー・GX戦略ユニットビジネス戦略の小林一樹サブマネージャーは、「グループとしてのCO2 排出量削減とともに再エネの主力電源化にも貢献したい。将来的な〝卒FIT〟も視野に入れつつ、FIP転や蓄電池併設を実施し、再エネの長期運用の実現に繋げたい」と語った。

