JPEA、住宅用太陽光に関する政策提言公表
既築住宅への政策支援の強化を求める
太陽光発電の業界団体である太陽光発電協会(東京都港区、沖津雅浩代表理事、=JPEA)は2026年7月、住宅用太陽光発電の普及に向けた政策提言を公表した。国が再生可能エネルギーの導入拡大を目指すなか、既築住宅への太陽光発電の導入ポテンシャルの高さを指摘し、支援の強化を求めた。
JPEAはこのほど、既築住宅に太陽光発電を普及させるうえで有効な制度整備などを提言として取りまとめた。それが次の4つだ。
①既築住宅向け太陽光発電の導入目標を策定しつつ、施策の効果検証や予見性向上などのために新築・既築や自己所有・PPA方式など導入形態別の導入量を把握できる仕組みを構築すること。②屋根・外装改修などの省エネルギー改修、給湯器の更新や耐震補強といった既築住宅のリフォーム向けの政策支援に太陽光発電や蓄電池などを対象に加えること。③安全性などを重視したうえで、ペロブスカイト太陽電池を含む軽量パネル技術を中立的に支援し、次世代太陽電池への移行と両立すること。④〝卒FIT〟後の余剰電力や環境価値、時間価値が適切に評価され、住宅所有者が長期的な導入判断を行いやすい市場環境を整備することである。
JPEAの中西英雄住宅事業推進部長は、「新築住宅向けでは国が30年度までに6割の設置を目標に掲げ、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー住宅)政策やトップランナー制度などの促進策が講じられているが、既築住宅向けでは目立った後押しがない。伸ばせる余地も大きいだけに、もう少し普及に向けた手立てを打てるのではと考え、提言を取りまとめた」と説明する。
事実、国土交通省による最新の『住宅・土地統計調査』によれば、日本における居住世帯のある戸建住宅の総数は23年10月時点で2931.9万戸。それに対し、資源エネルギー庁によると移行認定分を含むFITによる10kW未満の住宅用太陽光発電の累計導入件数は25年末時点で373.9万件である。
全ての住宅に太陽光パネルを載せられないとはいえ、未だに2000万戸以上の屋根が空いているのだ。太陽光パネルを載せやすい持家と一戸建ての分譲住宅の新築住宅着工件数が25年度に31万戸だったことからも既築住宅における太陽光発電の導入ポテンシャルの高さは言うまでもない。
JPEA事務局付の安家叶子政策・渉外担当は、「国は第7次エネルギー基本計画で再エネの導入目標を掲げているが、様々な課題が顕在化するなかで当協会としても達成に向けた危機感がある」としたうえで、「住宅用太陽光発電は非常用電源としても有効であり、暮らしのレジリエンス(強靭化)向上にも役立つ。既築住宅向け太陽光発電について、議論の場を設けることも含め、政策支援の必要性を訴えていきたい」と語る。

