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富士電機、初の分散型PCS発売へ

最軽量の50kVA機

新発売したPCS「PIS-50/500-J(国内向け)

重電大手の富士電機(東京都品川区、北澤通宏社長)は11月7日、太陽光発電用PCS(パワーコンディショナ)の新製品を発売すると発表した。同社初の分散型PCSで、出力は50kVA、質量は58㎏と軽い。国内外の自家消費用太陽光発電設備での採用を目指す。

同社がこのほど発売したPCSは、最大直流入力電圧1100Vの単機容量50kVA機。これまで単機容量で1MWを超える集中型PCSを製販してきたが、今回初めて分散型PCSを開発した。

新製品の特徴の一つは軽量であることだ。筐体にアルミ材を用いており、質量は58㎏。同社によると、50~100kVAの容量帯で世界最軽量だという。アルミ材には塗装を施しており、重塩害地域での設置も可能とした。

新製品には、自社製のSiCパワー半導体を採用し、損失を低減。最大変換効率は99%である。設計の工夫により冷却方式はファンレスの自然空冷式で、同社は「10年間のメンテナンスフリーを実現した」としている。

その他、直流入力分岐数は8回路で、MPPT(最大電力点追従)機能は4つ。直流入力電圧範囲はDC200Ⅴ~1000V、定格出力電圧はAC500V、防塵・防水に関する保護等級はIP65である。寸法はW930mm×D260mm×H540mm。自立運転機能は搭載していない。

主な狙いは自家消費用途での採用。国内のほか、東南アジアでの受注拡大も目指す。

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