27年度概算要求 結晶パネル補助終了へ
2027年度本予算の概算要求が公表された。蓄電池への手厚い補助は続くものの、結晶シリコン系の太陽光パネルに対する導入補助が打ち切られる方向だ。(本誌・中馬成美)
環境省は2026年8月28日、27年度本予算の概算要求額を発表し、結晶シリコン系太陽光パネルに対する補助を原則廃止する方針を示した。脱炭素先行地域の補助金を除く、民間企業や自治体向けの再生可能エネルギー関連全般の補助事業を対象とし、27年度以降、結晶系パネルの補助を除外する。なお、PCS(パワーコンディショナ)などの付随するその他の設備や工事費については引き続き補助を継続する。
これ伴い、たとえば『民間企業等による再エネの導入及び地域共生加速化事業』におけるストレージパリティの補助金は、PPA(電力売買契約)方式活用でkWあたり5万円の補助が同4万円に減り、同8万円の太陽光パネル搭載カーポートの補助額は同7万円に減額される。設備導入費の総額に対して一定の割合を補助する補助金は、設備導入費の総額から太陽光パネルの費用を差し引いた金額に対する一定の割合の補助となる模様だ。
これについて、環境省地球環境局の杉井威夫地球温暖化対策課長は、「結晶シリコン系の太陽光パネルは自立可能な価格水準に達したと判断した。PCSなどは『JC-STAR(セキュリティ要件適合評価及びラベリング制度)』対応で価格が上昇傾向にあるほか、施工費なども上がっているので、再エネ設備の導入支援は継続する」と語る。
一方、環境省は脱炭素先行地域などへの支援として、27年度は約810億円要求。地域脱炭素の横展開を狙う新規事業を始める。26年5月の大臣勉強会で防災・レジリエンス(強靭化)の強化や国内資源の活用、地域経済活性化に資する事業への支援を強める方針を決めており、『地域資源を活用したレジリエントなエネルギー循環・経済成長促進事業』を新設し、10億円要求した。このほか27年度は自治体の脱炭素化に関する計画策定や人材確保などの支援を実施する考えで、ゾーニングの実施などの脱炭素化の計画策定支援に対して26年度概算要求額の約3倍の18.5億円を求めた。
環境省の杉井課長は、「27年度は、計画策定などのソフト面に対して重点的に支援し、28年度以降は実装に向けて設備などのハード面の支援を拡充していく」とし、「促進区域を設定する前段階として、まずは再エネの導入可能性調査を実施したうえで、物理的に設置できない場所を選定するための支援から始めていく」と説明する。
このほか、環境省はペロブスカイト太陽電池の支援に対し、26年度概算要求の4倍にあたる280億円を要求した。




